「マイナビニュース」カテゴリーの記事一覧
ヴァージンの宇宙船、5月下旬にも宇宙飛行を再開 – 商業飛行も6月から開始へ
米国の宇宙企業ヴァージン・ギャラクティックは2023年5月8日、サブオービタル宇宙船「スペースシップツー」の宇宙への飛行試験を、早ければ5月下旬にも再開すると発表した。
同機と発射に使う航空機は、2021年7月に宇宙への飛行試験を行ったのち、問題が見つかったため大規模な改修が行われていた。
同社はまた、6月下旬から乗客を乗せた商業飛行を開始したいとしている。
国際宇宙ステーション、運用延長が決定 – ロシアが同意もくすぶる懸念
米国航空宇宙局(NASA)は2023年4月27日、国際宇宙ステーション(ISS)の運用について、2025年以降も延長することで参加国と同意したと発表した。
ISSの運用は2024年までとされていたが、米国が2030年までの延長を提案し、日本、欧州、カナダが参加を表明していた。そしてロシアが26日、2028年までの延長に同意した。
ロシアによるウクライナ侵攻が続くなか、ISSは一種の“聖域”として、欧米などとロシアとの協力関係が続いている。その一方で、ISSの運用が終わる2030年以降を見据え、各国でさまざまな動きも始まっている。
世界初、人工衛星と市販スマホによる音声通話に成功 – ASTや楽天モバイルら
米国の宇宙ベンチャー、ASTスペースモバイルと楽天モバイルなどは2023年4月25日、世界初となる、低軌道衛星を使った市販スマートフォン(スマホ)同士の直接通信による音声通話に成功したと発表した。
ASTは衛星を使った“宇宙に浮かぶ携帯基地局”によって、世界中に携帯通信をつなげることを目指しており、楽天モバイルなどが参画している。この成功によって、その実現に一歩近づいた。
3Dプリンター製ロケットの功罪とは? 米レラティビティが事業計画を変更
米国の宇宙ベンチャー「Relativity Space(レラティビティスペース)」は2023年4月12日、記者会見を開き、3月の「テラン1」ロケットの初打ち上げや、今後のロケット開発計画について説明した。
テラン1の打ち上げが失敗した原因についてはほぼ特定したとする一方、これ以上の開発や打ち上げを放棄し、大型の再使用ロケット「テランR」の開発に焦点を移すとした。
また、同社はロケットを丸ごと3Dプリントして製造することを特長としていたが、現時点では期待していたほどの大きなメリットがないとし、テランRでは使用率が下がることになった。
はたして3Dプリンター製ロケットとはなんだったのか。その実情を見ていきたい。
米次世代ロケット「ヴァルカン」、上段の試験中に爆発 – 初打ち上げは延期
米国のロケット企業、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)は2023年4月14日、開発中の新型ロケット「ヴァルカン」の上段の試験中に、異常が起きたと明らかにした。
試験中の機体から燃焼の液体水素が漏れ、引火したことで爆発したという。
ヴァルカンは米国の次世代ロケットのひとつで、主に軍事衛星や惑星探査機などの打ち上げに使うことを目的としている。初打ち上げは5月4日にも予定されていたが、この事故により6月以降へ延期されることとなった。
スペースXの巨大ロケット「スターシップ」の初飛行は、“成功した失敗”だ
米国の宇宙企業スペースXは2023年4月20日、新型ロケット「スターシップ/スーパーヘビー」の初の飛行試験を実施した。
人類の火星移住を実現するために開発された史上最大、最強のロケットは、見事に空へ舞い上がったものの、ロケットエンジンが徐々に停止し、姿勢が崩れ、そして最終的に宇宙空間に到達する前に自爆した。
宇宙にすら達せず凄惨な火の玉と化すという、ややほろ苦い結果に終わったものの、それはあらかじめ予期されていた、そして未来へと続く“成功した失敗”でもある。私たち人類は、火星に向けた一歩を確実に踏み出したのだ。
インド、無人スペースプレーンの自律着陸実験に成功 – 再使用ロケットに弾み
インド宇宙研究機関(ISRO)は2023年4月2日、無人の有翼宇宙往還機(スペースプレーン)を自律飛行で着陸させる実験「RLV LEX」に成功したと発表した。
実験機はヘリコプターで上空から投下され、自らの判断で宇宙からの帰還を模擬するように飛行し、滑走路に着陸した。
ISROは再使用型ロケットの開発を目指しており、今回の成功で「夢が現実に一歩近づいた」としている。
スペースXの新型ロケット「スターシップ」が17日にも打ち上げへ、注目ポイントを解説
イーロン・マスク氏率いる宇宙企業スペースXが開発した巨大ロケット「スターシップ」が、まもなく初の飛行試験に挑む。
早ければ日本時間4月17日21時00分にも打ち上げられる予定で、ロケットはすでに発射台に立っており、最後の点検や審査も完了している。
史上最大にして最強の打ち上げ能力をもつスターシップ。その初の飛行試験の先に待っているのは、人類の火星移住という壮大な目標である。私たちを乗せ、太陽系の海を渡り、火星へ連れて行ってくれる宇宙船が、産声を上げようとしている。
中国の民間企業「天兵科技」が快挙、初のロケット打ち上げで軌道投入に成功
中国の民間宇宙企業「天兵科技」は2023年4月2日、同社が開発した「天竜二号」ロケットを、酒泉衛星発射センターから打ち上げた。ロケットは正常に飛行し、搭載していた小型衛星を所定の軌道に投入した。
同社にとって初のロケット打ち上げであり、天竜二号も初打ち上げながら成功を収めるという、宇宙開発史に残る快挙を成し遂げた。
同社はさらに大型の再使用ロケットの開発など、野心的な計画を掲げている。
NASA、月飛行計画「アルテミスII」の宇宙飛行士を発表 – いったいどんな人?
米国航空宇宙局(NASA)は2023年4月4日、有人月探査ミッション「アルテミスII」で月へ飛行する4人の宇宙飛行士を発表した。
選ばれたのは、NASAのリード・ワイズマン宇宙飛行士、ビクター・グローバー宇宙飛行士、クリスティーナ・コック宇宙飛行士と、カナダ宇宙庁(CSA)のジェレミー・ハンセン宇宙飛行士で、コック氏は女性として、グローヴァー氏は黒人として、そしてハンセン氏は米国人以外として初めて月へ飛行する。
4人は早ければ2024年11月にも、「オライオン(オリオン)」宇宙船に乗って月をフライバイ飛行し、将来の有人月探査に向けた試験や実証を行う。アポロ計画以来、約50年ぶりの有人月飛行の実現がいよいよ近づいてきた。